日本の家具は住まいの変遷と共に、その時の生活や住居に即したデザインが誕生しています。この日本の家具デザインのコアとなるのは、空間を用途に応じて演出できるよう、「移動性」「折り畳み」「組み合わせ」という機能性を兼ね備えた美的感覚だと言われています。この日本的な家具感覚は、部屋の狭さと家賃高騰に嘆いている海外都市部の若者にも注目されています。今回は、現代の美しい日本の家具職人の仕事などを紹介しながら、ベスト・ジャパニーズ家具を見ていきます。
機能美を誇るベスト・ジャパニーズ家具といえば、やはり在宅ワークで活躍する機能的なデスクではないでしょうか?CONSENTABLEが手がけるパーソナルコンピュータ用ワークテーブルは、「美しく、すっきりとはたらくひと」をテーマにし、テーブルの上の邪魔な配線とデバイスをまるごと天板に収納し、美しく、すっきりとした気分で作業ができます。岡山の優秀な家具職人達の手で丁寧に作られたの質感は、長期化する在宅ワークの心強い味方です。
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世界でも日本の居住空間の狭さは有名ですが、こちらはそんな限りあるスペースをより有効にスマートに使うことを提案する間仕切りベスト・ジャパニーズ家具です。YUKO SHIBATA ARCHITECTSが手がけるスライディングウォールは、可動式の間仕切りでベッドルームとオフィス空間をフレキシブルに区切られるデザイン。パーテーションを開くと、隣の部屋へ移動できる入り口がある他、設置された本棚が現れ書斎としても使用できる機能美とスマートさを兼ね備えています。
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ジャパニーズ家具といえば、TAIJI FUJIMORI ATELIERが手がける「Myrtle/マートル」と名付けられたこの家具は、スツールでもあり収納家具でもあります。単体では引出しの付いたスツールとして、そして数台積み重ねるとチェストに変化し、「座る」「収納する」「重ねる」という行為と結びついた機能性が備わっています。
【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】
ベスト・ジャパニーズ家具といえば、やはり家具職人の意匠が挙げられます。こちらの削り出されたアーチとフォルムが美しいソファは、北海道のPRIME DESIGN OFFICEが手がけました。日本の北欧と呼ばれる北海道旭川市には、高度な技術を持った家具職人が数多く存在します。この椅子の繊細さと絶妙なフォルムは、家具職人の高度な技術が無ければ決して製作する事ができない見事な作品です。
MOCTAVEの手がけるスツールは、いくつもの木材を組み合わせた木の結晶です。組み合わされる木材も、木目の表情も一脚ごとにそれぞれ異なります。スツールとして使用しない時でも、ただ空間にあるだけで木の美しさを感じられるまるで美術品の様な佇まいです。
ジャパニーズ家具といえば、やはり機能美の他に、自然素材の美しさや木目を惹き立てるデザインが特徴です。こちらは、木材をまるでパッチワークしたかのようなデザインが魅力的なサイドボード。名古屋市を拠点に活動するCassetteが手がけるBITTERという名のこのサイドボードは、木材の温もりとスタイリッシュさを兼ね備えています。美しい木の質感を感じられる仕事ですね。
一本の丸太から家具として使用されるのは、なんと25%から35%といわれています。飛騨産業株式会社は、そんな素晴らしい樹木の一本一本の個性を楽しみつつ、資源の活用を図るため「節」を主役とした家具を生みだしました。こちらの節をテーマに作られたソファは、カウチ、肘なし・片肘ソファなどを空間に合わせて自由自在に組み合わせできるデザインです。自然を大切にしながら、樹木の妙を傍らに、潤いのある暮らしを提供してくれます。
機能美と省スペース、そんなベスト・ジャパニーズ家具の代表と言えば、やはり小上がり和室ではないでしょうか。畳ベッドとして使用でき、さらに床下収納が設置されており、布団を収納することも可能です。
現代的な居住空間の主役と言えば、やはりダイニングではないでしょうか。NDSTYLE./NODA FURNITURE CO.,LTD.が手がける家具は、やさしい曲線を描く丸棒で構成されたチェアとテーブル。ゆったりと座れる大きな座面とほっそりとしたフレームが繊細なコントラストをつくります。軽量に仕上げられているので、持ち運びも楽に。