気になる注文住宅の費用内訳10のポイント

A.Imamura A.Imamura
向日市の家/house of muko city, STUDIO RAKKORA ARCHITECTS STUDIO RAKKORA ARCHITECTS Modern houses
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注文住宅は、注文してから建築する住宅です。施主と建築家と施工会社が一緒になって家づくりを行います。注文住宅は、自分の希望通りに間取りや建具を決めることが出来るので、ライフスタイルや家族構成、将来設計などにあった住まいづくりが可能です。しかし自分に見合った予算を知らずに、ただ希望ばかりを建築家に伝えていると、結局予算オーバーとなってしまいます。今回は、知っておきたい注文住宅の予算内訳を紹介しながら、素敵な住まいを一緒に紹介していきます。

注文住宅の建築資金の平均は?

国土交通省の住宅市場動向調査によれば、土地の購入資金を除いた注文住宅の建築資金は、全国平均で3,235万円と言われています。 土地の購入は、全国平均は4,615万円、三大都市圏の

東京・名古屋・大阪では5,085万円と言われています。


こちらは愛媛県新居浜市に立地する住まい。瀬戸内海に面した四国の中北部切妻屋根と木の優しい北欧風の住まい。大きな三角屋根の外観は、ナチュラルな木の雰囲気の中にもまるで屋根に守られているようなどっしりとした安心感のある佇まいです。


住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」によると、愛媛県内の注文住宅の坪単価は、住宅面積122.627m2、建設費3,034万円、坪単価は81.6万円です。


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予算の内訳を知ろう

注文住宅予算の大まかな内訳を知っておきましょう。


  • 土地の購入費用
  • 建築費用
  • 諸手続き費用


そして、自分の注文住宅のための自己資金の総額を把握しましょう。必要な貯蓄を除き、住宅ローンの頭金として使える金額を割り出す必要があります。自己資金として確認できるものは、必要な貯蓄を除いた貯金、親からの援助などです。親の援助と共に、親世帯・子世帯で暮らせる二世帯住宅を一緒に建てる人も多くいます。


こちらは、京都市内の風致地区に立地する、ご家族8人のための和モダンな二世帯住宅です。外観からも京都らしさが漂う格子戸の美しい住まいです。


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土地の購入費用

注文住宅の予算の中でも割合を占めるのは、土地の購入費用です。都内や都市圏で一戸建てを建てる場合は、土地購入費用が高くなる傾向にあります。


こちらは京都府向日市に立地する木造住宅二階建ての住まい。昔ながらの住居と新しい住まいのコントラストが美しいですね。片流れ屋根の勾配を活かした室内は、ふんだんに木が使われ心地の良い空間が広がります。


向日市の基準地価の平均は、18万0857円/m2です。土地価格の大きな決定要因は、土地が持つ特性、形状などです。また利便性の良い地域か、土地の流通量も価格に影響します。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

 2000万以下で建てられた家5軒!

建築費用

建築費用は、基礎工事、外装工事、内装仕上げや住宅機器設備工事など注文住宅の建設に必要なすべての工事が含まれます。予算の約70パーセントは、この建築費用に充てられると考えても良いでしょう。一般的に、木造や鉄筋造よりもコンクリート造住宅の平均の坪単価は100万円台からと、価格面では木造の倍近くかかることもあります。


こちらは、穏やかな大阪の住宅地の一角に立地する住まい。大小二つのキューブ型が並んだシンプルな外観です。コンクリートの無機質な質感と赤みのある木材外壁がおしゃれなコントラストを生み出しています。

諸手続き費用

諸手続き費用とは、新築一戸建ての購入をする際に、土地や建物の所有者をはっきりさせるための「登記」などを指します。諸手続き費用は、個々のケースによって異なりますが、一般的に物件価格の5から10%が平均相場と言われています。


おおまかな内訳としては下記


  • 印紙税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 司法書士費用
  • 住宅ローン抵当権設定登記(借入ありの場合)
  • 固定資産税、都市計画税(精算金)
  • 仲介手数料
  • 火災保険料、地震保険料
  • 団体信用生命保険料
  • 物件調査手数料
  • ローン保証料
  • 融資事務手数料
  • 印紙税



1,000万円台の家

注文住宅で1,000万円台の建築費となると、相場よりもかなり低く抑えるというイメージです。ローコスト住宅のように、極力無駄を省いたシンプルな住まい建てるということになります。具体的には、部屋数を減らしたシンプルな間取りにより材料費を減らし、人件費が余分にかからない工期計画がされます。


こちらは、三重県鈴鹿市の高台の敷地に立地するこちらの住まい。木造外壁とコンクリート擁壁のコントラストが美しいですね。

*注:1,000万円台の家ではありません。

2,000万円台の家

2,000万円台の建築費用がある場合、設備、建具や外壁などを少しずつ好み通りに仕上げることが可能になってきます。外壁の仕上げにタイルを使う、キッチンやバスルームに新しい設備を導入できる、開口部を増やしたりバルコニーの設置なども可能になる場合があります。


こちらは東京都に立地する住まい。敷地面積60㎡、前面道路4mという条件で、適度なプライバシーを担保しながら明るくコンパクトながら広々として開放的な住まいが計画されています。インナーバルコニーは、45°振ることで近隣建築物との間に距離を置き、プライベートを保ちます。

クレジット: 写真:矢野紀行写真事務所

*注:2,000万円台の家ではありません。

3,000万円台の家

3,000万円台の家の建築費用は、希望する一戸建てを建てられる予算と言えるでしょう。特に都内など変形式がが多い立地では、敷地を有効に活用したかたちの一戸建てを建てることができます。無垢フローリングを取り入れたり、床暖房を導入することもできます。このように建築費の予算によって注文住宅のクオリティは大きく異なってきます。


こちらは京都長岡京市建つ木造平屋の住まい。中庭を挟む形で構成されたコートハウスの外観は、二つのスッキリとしたキューブ型が並ぶような形に。

クレジット: 冨田英次

*注:3,000万円台の家ではありません。

内外装の希望を重要視する場合

注文住宅を購入する人の多くは、自分の希望に合った一戸建てを建てるのが大きな目的です。それならば、やはり建築費の予算は、希望の設備や内装などが叶う3,000万円以上確保する必要があります。特に内外装にこだわりが強い場合は、希望立地を多少妥協してでも建築費に予算を回したほうが良いかもしれません。

ローコストの家を望む場合は

できるだけ低予算に抑えることを目的として住まいを建てるのであれば、1,000万円台の予算でも家を建てることは可能です。住宅ローンという大きな借金を抱えるストレスを避けることが出来ます。もし建築予算1,000万円台で検討したい場合は、別の建売住宅や中古住宅なども含めて検討すると選択肢が広がるでしょう。

凹凸のないシンプルなキューブ型で費用を抑える

住宅密集地に立地するこちらの住まい。凹凸のないシンプルなキューブ型は、単調な箱型タイプの建物でありながら見た目がオシャレで人気のある外観です。凹凸のないシンプルな形状のため、通常の建築よりも手間がかからず工期も短くなるメリットがあります。外壁面積が少ない分、建材・資材による材料費も抑えることができます。

傾斜のある土地は?

傾斜や高低差のある土地は、土地の購入価格が安く抑えられるという点がメリットです。土地の購入価格が安い一方で、家を建築する際の造成工事などの費用がかさむため、家の建築費用が高くなりやすいというデメリットがあります。高低差のある土地では、造成工事や擁壁、土留め外構工事が必要になることを覚えておきましょう。

必要以上に部屋数を増やさずコストを抑える

延床面積が大きければ大きいほど建築費用がかかると言われています。部屋数が多ければ、やはり壁材やクロス、ドアなどの建材が必要になりコストがかさみます。必要以上に部屋数を増やすのを避けて、大きなLDK空間や、空間をフレキシブルに間仕切りできるパーテーションなどを活用しましょう。

片流れ屋根でコストを抑える

片流れ屋根は、モダンで個性的な印象を与え、太陽光パネルの設置にも適しているデザインから人気があります。この片流れ屋根は、一枚板でつくられるため材料費も人件費を抑えることができます。またつなぎ目もないためメンテナンスの面から見ても、長期的なメンテナンスコストを抑えることが出来ます。

シナ合板の内装でコストを抑える

カジュアルな仕上がりで人気のシナ合板の内装は、シンプルな木の雰囲気を味わうことができ、また無垢材をしようするよりもコストを抑えることができます。特に建築士の設計した住宅で仕上げ材としてよく使われています。このシナ合板やラワン合板は、長く使うことで色が濃くなり味わいが出てくるのも特徴です。

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