ガラスブロックがどのようなものか知っている方は多いと思いますが、それがどのような特長を持っているかを知っている方は少ないのではないでしょうか。それは、文字通り、ガラス製のブロックのことで、壁や床を中心に用いられます。一般的には光を透過する壁となることが、その役割でありメリットとして知られていますが、それ以外にも様々な特長を持っている素材です。そこで今回は、ガラスブロックの魅力について紹介していきたいと思います。
ガラスブロックの魅力としてまず挙げられるのが、壁を光を透過するようにしてくれることでしょう。通常の窓を設けても外から視線が気になったり、きれいな景色が臨めない場合は、ガラスブロックによって壁を自然なかたちで光を透す壁面にすることができます。外壁のような場所だけでなく、部屋と部屋を仕切る壁としても、視線や空間を遮りながら光は透すことから、通常の間仕切り壁よりも明るさを感じることができるでしょう。
写真:Ryota Atarashi
窓のように光を透過する開口部でありながら、ほぼそこから侵入することは不可能な防犯性の高さを持っていることもガラスブロックの大きな魅力です。ガラスブロックは、ガラスが二重になっており、また鉄筋が補強筋として目地のところにあることから、大きな音を出さずガラスブロックを破って中へ侵入することは不可能と言っていいでしょう。さらに、ガラスブロックごしには室内側をはっきりと見ることができないので、このことも侵入しづらい開口部である理由となります。
【防犯性については、こちらの記事でも紹介しています】
断熱性や遮音性が優れていることもガラスブロックの特性となります。上でも少し述べたように、ガラスブロックは間に中空を挟んで二重のガラスと構成されるので、ペアガラスのようなつくりで高い断熱性能を発揮してくれます。またそのことは、遮音性の高さにもつながっています。こうしたことから、車の通りが多い幹線道路沿いに面する壁にガラスブロックを設けることで、外からの騒音を遮りながら明るい室内とすることができます。
ガラスブロックと言えば、壁に用いるものをイメージすると思いますが、壁だけでなく床にもガラスブロックを使うことができます。それによって、光を遮ることが当たり前である床も、光を透過する面にすることができます。通常のガラスでも透過する床にすることはできますが、二重で透光不透視であるガラスブロックであれば、その上を歩く恐怖感や下階からの視線に不安を抱くこともないでしょう。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の床を紹介しています。◀
※ 床の写真ページ
光を透過しながらも、外からは室内の様子が見えないプライバシー性の高さもガラスブロックの魅力の1つです。そうしたことから、道路に面するような壁にもプライバシーをしっかりと確保しながら、室内に光を取り込むことが可能となります。ガラスブロックの透過性は様々なものがあるため、今のような視線を完全に透さないものもあれば、うっすらと反対側がうかがえるもの、通常のガラスのようにはっきりと見えるものまでありますので、それぞれの目的に合わせて、透過性にも注目していきましょう。