屋根の形で変わる家づくり!切妻屋根・寄棟屋根・片流れ屋根のメリット・デメリット

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
零の提案型住宅 ~台所の家~, 株式会社 建築工房零 株式会社 建築工房零 Eclectic style houses
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屋根の形によって家の外観が大きく変わることはもちろんですが、それによって室内の形や間取りなど家づくりにも大きく影響する重要な部分です。その形にはいくつか種類がありますが、それぞれの形が長所と短所を持っていることから、どの形が最もあなたの住まいや暮らしなどに合っているかを見極めることが大切になります。そこで今回は、切妻・寄棟・片流れ屋根といった代表的な形のメリット・デメリットについて見ていきたいと思います。

切妻屋根のメリット

切妻屋根のメリットは、2つの面からなる比較的単純な形であることから、屋根にかかる費用が抑えられることがまず挙げられます。もちろん、そうしたイニシャルコストだけでなく、葺き替えといったランニングコストの面でも魅力的な形です。さらに、棟換気など重力換気を利用して、住まいの風通しを良くすることができる形でもあります。住まいに太陽光発電システムを採用したい方もいらっしゃると思いますが、変換効率やソーラーパネルを設置できる面積の点で、比較的効率的な設置が可能となる屋根でもあります。

【太陽光発電システムについては、こちらの記事でも紹介しています】

※ ソーラーハウスで自然に寄り添った暮らしを。その仕組みと特徴まとめ

切妻屋根のデメリット

次に、切妻屋根のデメリットです。その最大のデメリットは、外壁が三角に切り取られる面に太陽光や雨が当たりやすいということです。この面を「妻」と言いますが、この妻側の外壁はその高さに対して、屋根の出が小さいことから、軒のある外壁に比べて、どうしても日光や雨が直接当たりやすくなります。この面に窓を開ける際は、その上部に庇を設けるなどして対応策を講じていくといいでしょう。

▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の窓を紹介しています。◀

※ 窓の写真ページ

寄棟屋根のメリット

切妻屋根の次は、寄棟屋根です。それは、4つの面からなる形で、四方に軒が生まれるどっしりとした落ち着きのある外観になります。全方向に軒があることで、先程の切妻屋根とは異なり、日光や雨からどの方向の外壁も守ってくれるだけでなく、台風時の強風に対しても各方角から吹く風を受け流せる形でもあります。

写真:石井 紀久 Blitz Studio

寄棟屋根のデメリット

寄棟屋根のデメリットとしてまず挙げられるのが、比較的高くなる屋根にかかる費用です。出来るだけ安く家を建てたいという方にはあまりおすすめでないと思います。また、太陽光発電パネルの設置についても、1つの面の大きさが比較的小さいことから、最も効率的な面に多くのパネルを置けないことになります。さらに、いわゆる屋根裏となる空間を有効に使いたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、寄棟屋根の場合、屋根裏空間が小さいことから、他の屋根の形のように有効に使うことはなかなか難しいでしょう。

片流れ屋根のメリット

最後に、片流れ屋根についてです。1つの面からなるシンプルな形のメリットは、まずコストの安さが挙げられます。また、太陽光発電システムを採用する方にとっては、もし南方向に屋根面が向いているのであれば、高い発電効率のパネルを他の形の屋根よりも多く設置することを可能にしてくれます。また、先程の寄棟屋根とは異なり、屋根裏空間が非常に魅力的な住まいとなるため、勾配天井でそのまま屋根の傾斜を室内空間にも活かす住まいづくりをしていくことができます。

片流れ屋根のデメリット

シンプルでモダンなデザインの片流れ屋根ですが、シンプルが故に生じるデメリットもあります。それは、家に降ってくる雨が全て1方向に流れていくことから、雨漏りのリスクが比較的高くなることです。特に、雨どいに関しては他の屋根の形よりも注意が必要で、定期的な点検やメンテナンスを心掛けておきましょう。また、最近では短時間に大量の雨が降ってくることも珍しくないことから、屋根の端部から雨漏りしないような工夫も専門家と相談しながら行っていくといいでしょう。

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