キッチンの間取りの仕方によって、台所自体の使いやすさやデザインが決まることはもちろんですが、その他にもダイニングを中心として台所周辺の空間の居心地の良さやおしゃれさも左右されます。そこで今回は、キッチンの間取りで押さえておきたいポイントを紹介していきたいと思います。それぞれの家族の台所の使い方や生活スタイルをしっかりと見極めて、それに合ったかたちの台所廻りにしていきましょう!
キッチンの間取りを考えていく上でまず重要となるのが、どのキッチンレイアウトを選択するかということです。複数人でも台所でゆったりと料理を楽しめるII型や、広い作業スペースが魅力のU型などそれぞれのレイアウトにはメリットそしてデメリットがありますので、そうした点をよく把握しながら、あなたに合ったタイプを見つけてみて下さい。キッチンレイアウトについては、「キッチンレイアウトまとめ集」を参考にしてみて下さい。
家事動線とは、調理や洗濯、掃除といった家事に関することをする際の動きになりますが、この家事動線をキッチンの間取りを決めていく際にきちんと考慮していくことで、台所だけでなく、その周辺も使いやすくなっていきます。基本的には動線を短くすることが、家事のしやすい間取りになりますので、調理や洗濯、買い物から帰ってきた時など一日の生活を実際にイメージしながらプランを洗練させていきましょう。
写真:i think 一級建築士事務所
台所での作業の中でも大変なのが、できた料理をダイニングテーブルに持っていくこと、そして食べ終わった食器を台所まで戻すことではないでしょうか。こうした動作はキッチンとダイニングテーブルの配置の関係によりますので、各家庭にとってより楽な配置の仕方を見つけてみて下さい。近年はアイランドキッチンのような対面式キッチンが人気ですが、こちらのTOKI ARCHITECT DESIGN OFFICEが手掛けた住まいのように、対面式キッチンでも台所の横にダイニングテーブルを配置する方法もあるので、こうしたかたちも是非検討してみて下さい。
最初に述べたキッチンレイアウトによって、台所の作業台の位置が決まり、その中にコンロとシンクが入ってきます。そのコンロとシンクの位置は台所での作業効率に大きく影響しますが、それらに加えて冷蔵庫の位置もとても重要になります。冷蔵庫の配置は台所の手前か奥かに大きく分けられ、手前に配置する場合、台所で一人が調理していても他の人の冷蔵庫の開け閉めが作業の邪魔になりにくいですし、奥側に配置する場合、大きな冷蔵庫による圧迫感を感じにくいという利点がそれぞれあります。
台所にはゴミ箱を必ず置くことになると思いますが、その配置場所もきちんとあらかじめ計画しておきましょう。台所ではゴミの量が他の部屋と比べても多いことから、ゴミ箱の大きさも比較的大きなものになります。また、ゴミを分別するために複数のゴミ箱を置くことにもなるでしょう。ゴミの分別の仕方は地域によって異なることから、あらかじめそうした点も調べながらゴミ箱のスペースがどれくらい必要になるかも含めて、計画的に配置場所を考えていきましょう。