セミダブルベッド、と聞いて皆さんはどんな印象をお持ちでしょうか?そもそもセミダブルって一人用なの?それとも二人用?どんな人に向いているサイズなのでしょうか。まず知っていてもらいたいのが、セミダブルという言葉は、和製英語であるということ。海外からのお客さんにとっても謎な言葉のようです。今日はそんなセミダブルベッドについていろいろと考えてみたいと思います。意外な発見があるかもしれません?!
セミダブルベッド。そもそも何人用なのでしょうか。ダブルよりも小さめの二人用、とするところもあるようですが、ベッドを扱う専門店などによると、セミダブルは一人用、とするところがほとんどのようです。シングルベッドは大体90センチから100センチ、セミダブルは120センチの幅と言われています。とはいえ、ベッドのサイズは国やメーカーによっても少しずつ違ってくるようなので、実物を見てから選ぶのがよさそうです。
日本のベッドサイズは、恐らく敷布団のサイズ感を踏襲して、シングルベッドの大きさが決まってきたのではないかと思われます。というのも、日本人よりも体の大きい欧米の国でのシングルベッドのサイズは、75センチから1メートル弱のものが多いためです。ベッドを選ぶときの幅の目安は、一人用ならば肩幅プラス30センチといいます。二人用であれば二人の肩幅プラス50センチ。日本人男性の平均肩幅が約45センチ、女性が約40センチなので、120センチ幅のセミダブルベッドは狭すぎることがわかります。並んで寝ることができても、寝返りを打つことを考えると、安眠のためにはゆとりが必要ということですね。
では、大人一人子供一人であればどうでしょうか。明らかに体のサイズが小さい子どもであれば、充分に一緒に眠れそうですね。寝ている間によく動く子どもには、ベッドから落ちて怪我することのないように家具を壁にくっつけるなどの予防措置を取りましょう。こちらの寝室は、埼玉の建築家・株式会社リオタデザインの手によるもの。淡い水色の壁が深いリラックスをもたらしてくれそうですね。
住宅事情によっては、寝室のスペースに合わせてベッドを選ぼうとされる方もあるかもしれません。二人で寝るためにダブルベッドを置くと、脇にスペースがなくなるからセミダブルで手を打つ、と思われる人があるのであれば、ちょっと待って!人生の三分の一は睡眠時間、と言われるほどに、人生の中で大きな割合を占める睡眠。日々の生活の活力を養う大切な時間でもあります。部屋のスペースよりも、健康のためにぜひ寝心地を重視してください。
人によって寝相もさまざま。いくら寝相の良い人でも、健康な人であれば微動だにせず寝るということはなく、一晩に10回から30回ほど寝返りを打つといいます。狭いベッドに寄り添って眠るのは、一晩くらいであれば楽しいかもしれませんが、毎日となるとやはり無意識に体がこわばってしまいそう。実際、セミダブルに身を寄せ合って眠ったことで、腰痛を悪化させたという事例もあるようです。体のことを考えると、長い目でみてもゆったりと眠れる環境を作りたいですね。
話をまとめると、セミダブルは体が大き目の人やゆったりと眠りたい人の一人用、ということ。大人二人ならば、幅140センチのダブルベッドが絶対におすすめです。日々ストレスフルな生活を送る現代人にとっては、睡眠時間は大切なリラックスタイム。だからこそ、あらゆる寝具にはこだわりを持ちたいですね。家具を置くスペースがなければ、古き良き布団文化を復活させても良いかもしれませんね。
Photo: 矢野紀行 / 矢野紀行写真事務所
【ベッドについては、こちらの記事でも紹介しています】
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