人と環境に優しいモダンスタイル

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KNI邸, 株式会社岡部克哉建築設計事務所 株式会社岡部克哉建築設計事務所 Modern houses
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本日紹介するのは東京都に拠点を置く岡部克哉建築設計事務所です。建築家は言います。「『家を建てること』と『地球環境を考えること』、2つのことの間には、一見大きな距離を感じられるかもしれませんが、わたしたちはこの2つのことを同時に考えて設計をしています」と。環境保護への意識が高まっている昨今、太陽光発電などクリーンで持続可能なエネルギーを使用すること、また高機能な断熱材を使用して省エネルギーで快適な室内環境を保つことなどが、住宅に求められています。それに加え住み手にとってはもちろんスタイリッシュな外観、モダンで快適なインテリアデザインなど見た目の良さも大切です。岡部克哉建築設計事務所がそれらを全て叶えたのがこちらの住宅です。さっそく見ていきましょう!

​外観

白い外壁がメインとなった清潔感のあるファサードです。さらに塀はコンクリート打ちっ放しのグレー、エントランスは黒い木材というようにモノトーンでまとめ、全体が統一感のあるすっきりとした仕上がりです。コンクリートの塀は高めに設定されており、通常このように閉じられた高い塀は周囲に威圧感や圧迫感を与えがちですが、塀の上から覗く豊かな庭の植生、そして塀の一角を内側に凹ませて庭と共通する木を道路とポーチに向けて植えたことで、ゲストや通行人に自然がたくさん感じられる穏やかな印象を与え、友好的な雰囲気を作り出しています。

外観夜景

ライトアップされる夜間はさらに温かみがあり穏やかで家庭的な雰囲気となります。塀の外に植えられた木は専用の照明を下から当てることで、さらなる立体感と家庭のシンボルツリーとしての存在感が引き立っています。木の根元の地面に敷き詰めた白い砂利も、外壁と共通して清潔感と敷地全体の統一感を実現しており、小さな要素ですが洗練された外観作りの大きなポイントとなっています。敷地右側は駐車スペースです。駐車スペースと塀との間を人を導くエントランスポーチとして入りやすい雰囲気を作ると同時に、道路から伸びるグレーの敷石の直線が奥行きを強調して、さらに敷地を広く見せています。

SE構法&スキップフロア

室内はスキップフロア構成で、ダイナミックで広々とした空間となっています。こちらの住宅は耐震性の高いSE構法で建てられており、その構造の強さもこのように天井を支える柱や壁を少なく、開放的で広々とした室内空間を実現させているのです。また窓ガラスには、高い遮熱性と断熱性のあるLow-Eガラスを使用することで省エネルギーで快適な室内環境を保ちます。

明るく開放的な室内

壁は白で統一することで光を反射させ、さらに空間を広く見せています。フローリングはやや赤みのある木材を使用して、真っ白い空間に自然の鮮やかな色味と質感を加えて表情豊かに。リビングエリアから数段上がるとキッチン&ダイニングエリアです。まるで舞台に上がったかのような気分になるレイアウトで、気持ち良く作業ができそうですね。キッチンの壁は一部を明るい水色に塗りゾーニング。 キッチン側とリビング側にそれぞれある開口部は特別大きい訳ではありません。しかし、写真右側に吹抜けの階段室があること、そしてやはり空間を仕切る壁が無いお陰で、一階全体が光で満たされた明るい空間となっているのです。

ミニマルな階段

この住宅の大きな魅力のひとつがこちらの階段です。オープンプランの一階、スキップフロアの先に設置された階段はミニマルな彫刻のような美しさ。吹抜けの空間、白い壁をバックに佇む様は独特の存在感を醸し出しています。蹴り込みのないデザインは光を遮らず大開口部からの日光を住宅全体に届けます。まるで浮いているかのような軽やかで浮遊感のある美しい階段です。

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